『終末のフール』のハライチ性について

「他人の空似」というのはあるんだなー、そんな話です。


ハライチ「ハライチ」(2010)

要約:Executive Summary

  1. 『終末のフール』のハライチっぽさが、くり返し発見されています。
  2. 厳密には、『終末のフール』がハライチではなく、ハライチが『終末のフール』です。
  3. ハライチ風に『終末のフール』をダイジェストしてみました。

ワタナベエンターテインメント>アーティスト一覧>ハライチより

くり返される「発見」

ある日こんなツイートがバズっていました。

しかしハライチの発見はこれが初めてではありません。

調べてみると、2016年にも同様のツイートがもっとバズっていました。

探せばこの2つだけでなく、いくつも『終末のフール』のハライチっぽさを報告するツイートがありました。

これが学会の発表なら、「初歩的な質問で大変恐縮ですが」などの持って回った前置きで「先行研究」の存在を指摘されてしまうのが関の山ですが、ネット世間すべてが研究論文とかの世界でもないのでオッケーです。

まとめると、古来いろんなところでいろんな人が同じように『終末のフール』のハライチ性を発見し、そして発信しているということです。

それでいいと思います。

厳密には、ハライチが『終末のフール』

ネット世間では「ハライチみたい」という言いぐさが多数派ですが、時系列上の事実関係からすれば、『終末のフール』が先です。

  • 『終末のフール』の単行本刊行は2006年、初出は2004~2005年の「小説すばる」誌です。(文庫版より)
  • 一方、ワタナベコメディスクール第2期入学をハライチの結成時点とすれば、2005年です。(参考:we-school.netm1-gp.com

それでも微妙に重なってるヤーツ。

ハライチ風『終末のフール』ダイジェスト(1)読んでない人バージョン

『終末のフール』を読んでいない人のために、読んでいない私があらすじを要約してみました。

少しだけこちらを参考にしました。

終末のフール

→終わってますね。なんかぼーっとしちゃってね。

太陽のシール

→何この、やけにギラギラしたシール。

籠城のビール

→開けちゃいますよ冷蔵庫。うわっ!どっさりじゃないですか。いつも入ってるんですか?

冬眠のガール

→爆睡ですね。全然起きませんけど。クマかな。クマなのかな。

鋼鉄のウール

→これなんかは寒い季節にぴったりですよ。手に取ると、ふっかふかのようで、重っ!

天体のヨール

→さすがに暗くなるとヨール見えますね。夜だけに。

演劇のオール

→え、朝までですか?朝まで演劇ですか?

深海のポール

→深い海の底にあら?なんですかね。あそこに何か立ってますね。

ハライチ風『終末のフール』ダイジェスト(2)読んだ人バージョン

読むとこんな感じですかね。

終末のフール

「ずいぶんあからさまにいましたねえ」

「馬鹿でもいいじゃないですか」
「そうか」

太陽のシール

沈み掛けの太陽は、綺麗な円形をしていて、空に貼りついたシールのように鮮やかだった。

籠城のビール

ビールで乾杯かよ

冬眠のガール

「それから、あなた、冬眠するって聞いたわ」

鋼鉄のウール

不思議なもので、苗場さんの外見は、まさに鋼鉄を思わせる堅牢強固な印象があるし、

天体のヨール

「夜だよ、夜、ヨール、ヨール」

演劇のオール

「演劇とは、人生を漕ぐオールのようなものだ」

通訳の訳し間違いだった、とわたしは踏んでいる。

深海のポール

ここは深海だよ、

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