「体育会系・文化系」より使える!「ひと系・コト系」という切り口

こんにちは。

たとえば「文系・理系」とか「文化系・体育会系」とか、世の中には人々をいろんな2種類で分けるやり方があります。

この記事では、新たに「ひと系」「コト系」という分類基準を提案します。

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新提案:「ひと系」「コト系」

あるとき、人には「人の人」と「物事の人」の2種類あるなあと思い至りました。

そう気づいてから、私の目には、人の世で起こる事象のダイナミクスが一段とあれこれクリアに映るようになってきました。局部までまる見えではないものの、修整のモザイクがデジタルモザイクぐらいにはなった感覚があります。

というところで、既存の2分類である「体育会系・文化系」や「文系・理系」よりも、(部分的に類似する側面もありますが)よほど使える2分類だと思っています。

この記事では「系」でそろえ、「ひと系・コト系」と呼ぶことにします。

定義

世の中の人は、「ひと系」「コト系」の2種類に大別できます。

  • ひと系は、人重視の人です。
  • コト系は、物事重視の人です。

他方の要素ゼロという意味ではなく、「そっちが優位」という趣旨です。

自己判定テスト

自分が「ひと系」「コト系」のどちらかは、次の質問に答えてみることで、わりと簡単に判定できるかと思います。

  1. 「ひとりで花見」が楽しいか?
  2. 「孤独死」はショッキングな死か?

 

    「ひとりで花見」は

  • どこか物足りない・つまらない → 「ひと系」です。
  • 十分楽しい/興味がない → 「コト系」です。
    「孤独死」は、ただの死よりも

  • ショッキング・つらい → 「ひと系」です。
  • 別に変わらない → 「コト系」です。

私自身はコト系です。

「ひと系」「コト系」の対立構造

世の中には「ひと系」「コト系」の2種類の人がいて、人の世は両者のせめぎ合うダイナミズムで動いている。

そうとらえると、いろんなことがクリアに見えてくるようになりました。

いくつかの例で説明します。

例1:ネットでのムーブメント

次のようなことをやっていた(いる)のは、みんな「ひと系」の人です。

  • エイプリルフール企画
  • 《恋するフォーチュンクッキー》のダンス動画
  • アイス・バケツ・チャレンジ

「ひと系」にとって、何をやるかは二次的な問題にすぎません。「みんなと」何かやる。それが楽しいのです。

コト系の反応

一方、「コト系」はそうではありません。まずは「何をやるか」が重要です。

面白いと感じるコトであればやりますが、そうでなければ頼まれてもやりません。ですから反応としては当然、

バケツに入った氷水を頭からかぶるって、それ、何が面白いの?

となります。

ひと系の大義

優位でないとはいえ、「ひと系」の人にも「コト系」の発想はあります。よって「何が面白いの?」的なツッコミが出てくることも織り込み済みです。

これらの活動に、「年に1度」とか「難病支援」とかの言い訳が用意されているのは、そのためです。

だいたいこんな対立の構図になっています。

例2:ことわざ・格言

ことわざ・格言は、「ひと系」「コト系」どっちの発想かなと考えてみると、面白かったです。

例としていくつか述べます。

鶴の一声

完全に「ひと系」発想です。一声を出すのは「鶴」でなければいけないからです。

もしも「一声」の主が、掃きだめにいるクソ虫だったとすれば、この慣用句は成立しません。

コト系的発想であれば、誰が発しようが内容が等しければそれは同じ「一声」になるはずです。

しかしここでの「一声」は誰が発するかが重要です。よって「同じ」ではありません。

罪を憎んで人を憎まず

これは、罪ではなく人を憎みがちな「ひと系」発想への戒めに聞こえます。

「コト系」にとっては、言わずもがなの話です。言うまでもないことをわざわざ言っているので、まるで、じゅんいちダビッドソンさんの無回転なぞかけのように聞こえます。

論より証拠

コト系発想です。

中間まとめ

総合すると、他国の事情は知りませんが、日本国内に関しては、「ひと系」優位の社会だなと感じます。

「ヤンキー」vs.「オタク」もやや似ている

子細に見ると完全に対応はしていませんが、似た対比としては「ヤンキー」vs.「オタク」が挙げられるかなと思います。

CMにたとえると、さしずめ、こんな感じでしょうか。

ヤンキー ≒ ひと系

私たちはヤンキー美容外科クリニックのドクターです。

好きな言葉は絆です。

オタク ≒ コト系

私たちはオタク美容外科クリニックのドクターです。

好きな言葉はググレカスです。

まとめ

世の中の人は、どちらを重視しているかで「ひと系」「コト系」の2種類に大別できます。

この切り口で整理すると、いろんなことがクリアに理解できるようになる。そんな手応えを感じています。

既存の2分類と比べても、非常に使い勝手のいい評価軸です。いいものを見つけられました。

たとえば、否定疑問文への答え方が日本語と英語で正反対である構図が、この切り口を使って整理すると実にクリアになりました(いきなり「人」から拡張してしまいましたが)。近いうちに記事にします。

おわり

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