「冗長する」人・させる人【Tweetまとめ2023】

日夜Twitter世間に現れるクリエイティブな日本語を観察するシリーズ、今回のテーマは「冗長する」です。

カズレーザーさんと学ぶ「冗長する」

嫁は、カズレーザーさんの出演するテレビ番組が好きでして、ある日録画したものを何やら観ておりました。「SNS炎上にみる現代人の怒り」がテーマでしたが、当記事の本題はそこではありません。

日本語警察の私の目に留まったのは、この字幕スーパーです。

20230115p

バカが冗長する?

調べてみることにしました。

まずこの番組は、「カズレーザーと学ぶ。」のパイロット版でした。

カズレーザーと学ぶ。
日本テレビ「カズレーザーと学ぶ。」公式サイト。ちょっと難しい新知識もカズレーザーと一緒なら楽しく理解できるはず!知ればきっと人生が変わるような新知識を新時代の頭脳派アイコン・カズレーザーと一緒に最先端の研究者から学びまくる超ハードコア教養バ...

関東地区で2021年10月1日深夜に放送されたものが、遅れてネットされたようです。

当然のツッコミと先入観と

「カズレーザー 冗長」でツイート検索すると、そこへのツッコミがいくつかありました。代表して1つ。

はじめ私も、そう思いました。字幕を付けたスタッフを難詰する方向ですね。しかし結論から述べると、それは先入観による認知の歪みでした。

カズレーザーさんは、クイズ番組によく「インテリ枠」として出演されていますし、2023年1月現在「カズレーザーvs.NHK高校講座」の冠レギュラーもお持ちです(これも嫁情報)。

カズレーザーvs.NHK高校講座
芸能界きってのクイズのツワモノ・カズレーザーが「NHK高校講座」から出題するクイズに挑戦。注目はカズレーザーの推理力。豊富な知識を組み合わせながら正解にたどりつく姿を追いかける。

私自身が、こういう情報による先入観に邪魔されていたのです。怖いですね。

VARも活用して嫁と協議した結果、カズレーザーさんの発言は「じょうちょう」だとジャッジしました。

該当部分の音声を録ってみましたので、各自ご判断ください。

余談ですが、テレビ画面にカメラ向けて写真を撮ったり、ラジカセくっつけて録音した往年のスタイルが復活したひと幕でした。

「冗長する」ツイートコレクション【2023年1月前半版】

以下が2023年の年頭14日分から収集できた用例のすべてです。全部で15ありました。

Twitter検索してみると、「冗長する」の主流は別のタイプでした。

以上10例のいずれも、私なら「助長する」です。

増長タイプの「冗長する」は、対象期間内でこの2例でした。

新品詞「冗長する」爆誕

思いがけず、上記2つのタイプのどちらでもない新種もゲットできました。

冗長性(redundancy)は、システム構成を設計するときの大事な要素の1つです。

これまでの私なら、こういうときは「冗長化する」や「冗長性を持たせる」でした。あるいはjust an ideaもdiscussしてagreeできるような場であれば、横文字のまま「redundantでいく」とか。

そこを「冗長する」にしてしまうのは、イノベーティブです。

既に別分野での用例もありました。

広辞苑によれば「くだくだしく長いこと。」が「冗長」ですから、「くだくだしく長くなること」が「冗長する」なのは理に適っています。

比較と考察

のべ14日間のツイートから15例見つかりましたので、「冗長する」の出現頻度はほぼ1日1件です。

比較対象として直近24時間分のツイートをさかのぼって数えてみると、「助長する」は100以上、「増長する」は40ほどでした。

一括して試算すると、「冗長する」の出現率は小数点以下となります。レアポケモンかそれ以上に希少です。

まとめ

カズレーザーさんも使っていた「冗長する」は、サッカー用語で言うところの「ポリバレント」な日本語でした。

  • 従来「助長する」「増長する」が受け持ってきたポジションもこなせます
  • さらに、これまで形容動詞としてのみ扱われていた「冗長」に、スル動詞の形を加えました

わかりやすく言えば、私たちに「新しい景色」を見せています。

希少性と相まって、オシムジャパンの代表入りは確実ですね。

おわり

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