林修さんの母親向け授業延長戦をテキストにしました(1)「あすなろラボ」2013年7月28日OAより

こんばんは。林修ナイトの時間です。

「あすなろラボ」で、「延長戦」として林修さんの母親向け授業の未公開部分の放送がありました。番組内容をテキストにしました。

14日放送分と重複している部分もありますが、特に区別せずに書きます。また14日放送分と違い、生徒である母親の名前が出ませんでしたので、前回に名前が出ていた方の発言も一律「生徒」と表記します。

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基本情報

テレビシャカイ実験あすなろラボ(フジテレビ系 2013/07/28 22:04-22:58 OA)

番組内容(地デジ番組表より)

【未公開編!林修の子育て論】
サッカー延長のため5分繰下げてお送りします。
名言連発!林先生VS子供の勉強で困っている母親達!未公開一挙放送!

実験テーマは「林先生は子供の勉強で困っているお母さん達の悩みを解決できるのか?」です。

ゲームとの付き合い方

ナレーション)延長戦は子供とゲームの関係の話でキックオフ

生徒「で、ゲームも、大人が作って、子供に、与えてる」

「ただ買わない自由もあるわけですからね」

生徒「友達が持ってるからっていうのが、いちばん大体」

「でもそういうふうに人のせいにしていったら全て解決しないですよ」

生徒「働いてるので、主人も働いているので帰ってくるのが7時8時なんですよ。やっぱり、どうしても5時に学童で帰ってきて、2時間を外に遊びに行かせないためには何がいいかってもうゲームとテレビしかないわけですよ」

「僕はそこで本を読ませてほしかったですけどね」

「そこで本を読んで、活字しかないものを自分の頭ん中でイメージを広げるってしたらどれだけ素晴らしい時間になったかなと」

生徒「ま下の子なんかは、自分でゲームに飽きたらマンガだろうが本だろうが読んでますけど」

「できるだけやはり、小さい頃にはあまり触れてほしくないなと。自分で判断できるようになって、これは息抜きだと割り切ってやれる人がやるゲームについては僕は一切否定しない」

生徒「もちろん私は親の責任で与えてるだけですから、本人とも話し合って、やらしている」

「だからといって僕やはり、全面的にゲームいいよとは言いにくいですね。全面的に否定もしませんけど」

生徒「時間を決めてやらせるとか。20分とか」

「でもその20分が20分ですまないのがゲームですからね」

生徒「ゲームをしてると、結局、頭だけで考えてしゃべらないじゃないですか。あれってどう、問題ありますよね」

「そこに問題があるんですよ。やはり発語っていう行為は、非常に意味のある行為なんで、いろいろな人と話す。でそしてやっぱり、本を読むって時間が明らかに日本の学生の中から減ってる。この事実は否定しがたいわけですよ」

「他の先進国の学生はもっともっと本読むんですよ。日本はほんとに極端に減ってきてしまってて、やっぱりそれに対してゲームが、いい影響を持ってないと思うんですよね」

林が子供の頃無くて良かったと思うもの

「その、みんなが便利になることを求めて作った世の中ですよ。その中で、子供の教育において、僕が子供の時なくて良かったなあと思ってるもの3つあるんですよ。ひとつは何かって言ったらコンビニ。もうひとつがコピー。そして、ケータイ。ケータイ、コンビニ、コピーの3K」

「ケータイがあったらやっぱりついちょっとこう友達と連絡取ったりとか、いろいろしちゃったと思うんです。ましてや中にはゲームありますからね。だけど今の時代は、じゃあケータイ持たせないで済むかっていうと、公衆電話がなくなってるから、できないんですよ、それも」

/*注:

平成25年版の情報通信白書によると、平成24(2012)年度末におけるNTT東西の公衆電話施設数は、前年度末比8.9%減の21.0万台です。

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出所:平成25年版情報通信白書・第2部 第4章 第5節 電気通信事業(PDF)

減っているのは事実ですが、「なくなってる」と言うのは乱暴な気がします。ふだん使わない人には見えていないだけでしょう。
*/

「そして僕がいちばん助かったと思ってるのはコピー。コピーは、僕が中学ぐらいの時1枚40円50円で、で今でも覚えてるんですけどメロンパンが1個50円だったんですよ。で同じ50円で、どっちを取るかで、肥満児だった僕はメロンパンを取ったんですよ。まそのことでぶくぶく太ったんでどうかと」

「でそうすると何やったかっていったらとにかく図書館行って字を書き写したんですよ。今の子供字を書き写すっていう時間がすごく少なくなってて、文章打つっていうとパソコンで打つ。まあうちのスタッフなんか聞いても大学の授業パソコンでノート取ると。大学生ぐらいならいいんですけれども、これは検査やるとわかるんですが、字を手を動かして書いている時と、パソコンで打って文章を打っている時では、脳の中で動いてないとこが出るんですよ。絶対手を動かして字を書くっていうことが必要なんですよ。ただまあ今はねぇ、コピーの方が早いですからね」

「そしてコンビニ。便利ですよ僕もしょっちゅう行きますよ」

生徒「行くんだ」

「行きますよ」

「だけどねぇ、やっぱり、忍耐力をなくす面がありますよね。夜中に、おいなりさん食べたくなったら、寝ればいいんですよ」

生徒「我慢しようよ」

「でもねほんとに夜中にこうバンドエイドがないとかいろんなことで助かることもあるからコンビニが全面的に悪いわけでもなんでもないんですけれども、ないものは我慢する、そういう忍耐っていう面でも今の子供たちは、健全に育つのにものすごく難しい特殊な状況がいま生まれているって」

「その中で、お父さんお母さんの手4本だけで育てようと思ったら、これはうまくいったらほんとにラッキーおめでとうございますで、そうじゃないことがいくらでも起きてくる。だから借りられるだけの手を借りてきて、まあいちばん借りやすいのはお爺ちゃんお婆ちゃんでしょうけど、それだけでも足りなかったら地域の人の手も借りてきて、その中で、背筋のしゃんとした子を、育てていくっていうことがまず基本にあるべきだと思うんですよ」

子供の躾 1番大切なのは「姿勢」

「それで問題が全部解決するなんて言いませんよ。だけどまずそれができなくてどうするんだ。そう思うんですよ。で実際にその姿勢がしゃんとしていることでさらに言うとですね、能とか、歌舞伎の役者さんたちで背中の丸い人は誰もいないんですよね。でこのあいだある、シンポジウムの司会をやらせてもらってそこに人間国宝の、えー狂言の野村萬さん

(スーパーインポーズによる説明)
野村 萬(83才)
人間国宝の狂言師 野村萬斎の叔父

/*
野村萬斎さんの父、二世野村万作さん(1931年生まれ)の兄(1930年生まれ)ですから、正しくは「伯父」です。
番組スタッフが「伯父」と「叔父」の使い分けをご存知でないとみえます。

あと、林さんが司会をしたシンポジウムがこちらです。
→ 第2回PREシンポジウムのご報告
*/

がごあいさつをされたんです。そのときに、最初のひと声が、ボワンと、どっからこの人声を出したのかなと思った。びっくりする。で、じゃどうしたらそうなるか。あの人たちは(板書しながら)「型」っていうのを習得するのに、とてつもない修行をされるんだそうです。そういう、正しい姿勢で、訓練を積んでひとつの「型」を身に付けていくと、結局そういう芯のまっすぐした人間ができあがるとしたら、じゃ今の子供たちはそこからどれほど遠いところにいるのか」

「それでも、この社会を担っていってもらわなければならないし、その若者たちがですね、全部ダメだっていって切り捨てることなんか当然できない。もちろんそん中には優秀な人もいる。こういう特殊な世の中だってことをお母さん方に僕はまず伝えたかったんです」

「実はこの姿勢の重大さを僕に教えてくれた師匠がいるんですよ。歯医者さんの先生です。代々木八幡にですね、素晴らしい歯医者の先生がいて、僕は名古屋に住んでるんですけど、もうずーっともう何年もそこに通ってて。で、その先生がずっと姿勢が姿勢がっていうふうにおっしゃってて、そんなに大事なんですか。僕自身が実は知らなかった」

「歯医者さんやってらっしゃると、姿勢の悪い人はまず歯が悪いんだそうです。で逆にですね、お年寄りでも、歯が残っている人は例外なくまっすぐだそうです。つまり背中が曲がってくるとこういう形になってここ(顎)に圧力がかかって、噛み合わせが悪くなって全部がボロボロになってくる。だから歯磨きももちろん大事なんですけどとにかくまず姿勢をちゃんとしてくださいってことでその歯医者さんでは正しい姿勢のパンフレット配ってるんです。そういうふうに、世の中のですね、根本のみんなが気付いていない間違いを正そうとしている。それを聞いたときに、あー俺は人にものを教える仕事をしてるのに、ダメだなと、うかつだなと、つくづく思った。自分自身もですね、姿勢ってことをまあ、考えるようになったんですよ」

100年前の日本人を見てわかること

「これ100年前の日本人の写真3枚持ってきました。これ高杉晋作です。

(スーパーインポーズによる説明)
高杉晋作
奇兵隊を創設した幕末の長州藩士

僕は実は明治時代の人の写真をよく見るんです。よく取り出してじーっと見るんです。これが近藤勇です」

生徒「誰?」「誰?」「何したの?」

(スーパーインポーズによる説明)
近藤勇
幕末に活躍した新撰組の局長

新撰組の。で僕が、昔の日本人ってこういう顔してたんだろうなっていちばん典型だと思っているのが彼です。河井継之助です」

生徒「知らない」

(スーパーインポーズによる説明)
河井継之助
幕末の越後長岡藩の武士

まこれは長岡藩の人で、何が言いたいかっていうと、これよく見てください顔を。骨格と、下あごがしっかり力が。100年前の日本人ってこういう顔してたんですよ。今こういう顔の日本人って見ます?」

生徒「いない」

「目に力があって、下あごに力があって。いったいなんで100年間でこんなに変わってしまったんだろう。街を見てて、なーんか頼りないなあ、もっと言葉悪く言うと腑抜けだなあと思うと、家に帰って彼らの顔を見ざるを得ないんですよ。まこんな顔今もてないだろうって言われると、でも、この人、長岡藩っていう新潟のほうの小さな藩その藩背負ってですね、最後もう自分で鉄砲撃ちまくって、で弾に当たって壮絶な死に方した人です」

「この彼らの顔を見たときに100年間でこの国が失ったものがなんか僕には伝わってくるんですよ。もっともっとこういう顔をして人は生きてるべきじゃないかなと」

子供の躾 1番大切なのは「姿勢」

生徒「私もあの、今のこう子供って、えーちょっと、すぐ逃げに走ったりだとか、メンタルの部分がすごい弱いなっていうのを感じてるんですね。で、あのぅすごく勧めている「姿勢」、それと、メンタルの部分とかっていうのは、つながるんでしょうか」

「それはつながるんですよ。きちんとした姿勢でずっとやってるとやっぱりメンタルとしては強い子になりますよ。不動心って言葉があるように、動かないでビシッといられるっていうのはやっぱり強さになっていくんですよ。メンタルの弱い子で姿勢が良くてちゃんと座ってる子僕見たことないですよ。メンタル弱いっていう子必ずこうですもん。背中丸くて。あご引いてこうピシッとしてる子でメンタル弱い子、いないですよ」

「だから、ご両親とともに一緒にきちんとした姿勢で、きちんとした呼吸で生きていけるように、そこをとにかく力を入れて指導してあげたら、それでも弱いままでいるかどうか。僕は変わってくると思いますけどね」

生徒「えっとうちは、小学校2年生の女の子なんですけど、宿題に対する、やる気とか、先生がさっき教えていただいたような姿勢とかもしっかりわりとして、やるんですけど、とにかく時間がかかるんですね。でほかの子が、たとえば3時に下校してきたら、3時半に公園で約束をしてるから、もう殴り書きでもいいから急いで宿題をやって、飛び出していくような周りに元気な子がいっぱいいるのに、自分も約束をしていても、あせ、焦れない。焦らないですごく時間をかけてしまう」

「うん、いいんじゃないですか」

生徒「気が付いたら、もう夕方で、なんか彼女の1日が、なんか、勉強で終わっちゃうのがすごくもったいない気がしちゃって」

「早く解くっていうことは、受験でもいちばん最後の最後でいいことですよ」

生徒「その子らしくて素敵だと思う」

生徒「でもやっぱり、小学校低学年なんで、勉強漬けよりは」「まあね」「そう」

つづく。

コメント

  1. いしい より:

    はじめまして。
    2013年7月28日の記事を拝見しました。
    代々木八幡のいい歯医者さんのいる医院を教えていただけないでしょうか?

    私は歯並びも悪く、食いしばり癖があり歯に亀裂が入っております。
    この記事を読んでいて、姿勢が悪いからなのでは?と思いました。私生活では背筋を伸ばしていると疲れてしまい、腹筋もないので更に姿勢が悪くなっています。負のスパイラルです。

    歯の悪い原因など、考えられることを歯以外でも教えてくださる良い先生に診て頂きたくこちらにコメントさせていただきました。

  2. ヤシロタケツグ より:

    いしい様
    コメントありがとうございます。
    体の具合が万全でないと、何かとつらいですよね。

    お尋ねの件ですが、あいにく存じ上げません。
    探し方だけ記事にしております。よろしければ参考にしてください。
    【注意】代々木八幡の歯医者さんを探している人へ http://www.poc39.com/archives/567

    これぐらいしか提供できませんが、歯と体のお悩みが、少しでも改善されることを祈っております。

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