森喜朗「1回生」代議士のワイドナショー国会発言録

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こんにちは。

先日、録画した安倍晋三首相出演回の「ワイドナショー」(2016/05/01 OA)を見ました。全般に「安全運転」でした。要職に就く政治家であれば、まあこんなもんかなという感想です。

管見では、「ワイドナショー」適性がもっと高い政治家は、森喜朗さんです。森さんの当選1回目、いわゆる「1回生議員」時代の国会会議録(全13件が該当)を読むとわかります。

抜粋して紹介します。

この記事で言いたいこと

  • 森喜朗さんが元気なうちに、「ワイドナショー」のコメンテーターに起用してあげてください。ずっと向いていると思います
  • 国会会議録検索システムマジ最高

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※画像は、第5回プロジェクトレビューの開催について|tokyo2020.jp(2016/01/22付)より

森喜朗「1回生議員」時代の国会発言いろいろ(昭和45~47年)

当選1回目、32~34歳の森喜朗議員の国会発言は、かなりの「ワイドナショー」です。

2016年上半期「ワイドナショー」語録としても通用しそうなものを選んでみました。

プロ野球の健全化に関する件(1970/05/08)

ひとつめは、昭和45年(1970)年5月の、第063回国会 衆議院文教委員会 第20回会議録からです。

森(喜)委員 (略)プロ野球の今度の問題は、単に野球界だけではなくて、スポーツ界のみならず、青少年に与える問題も非常に大きいと思います。

と、「黒い霧事件」で揺れていたさなかの委員会です。

参考:黒い霧事件(日本プロ野球)|Wikipedia

さながらMY砲が放たれている感があります。

今度の問題でも、新聞なんか見ておりますと(略)たにまち的なものがおりますから、ファンからおごりおごられることは、もちろん当然のような気がする。それがいつの間にかやくざの関係であっても、これは知らなかったということになる。

私はやはり世の中を見る目というものが、野球選手にはどうしても不足しているのじゃないかと思うのです。

ん?番長的な誰かの話?

高校時代というものは勉強もしないと思うのです。勉強してないというとたいへん失礼ですけれども、やはり野球が主力であった。そして世の中へ出ても、なかなか社会常識がわからない。

ん?なんちゃら学園的な?

いま選手はたくさん金をもらって、りっぱな家を建てて、芸能界の人と手を組んで歩いているところを子供たちが見ておるということをお考えをいただきたい。

2016年の俗耳にもよく入るコメント力であります。

放送に関する件(放送番組に関する問題)(1971/02/10)

国会会議録では、森さんが大女優に質問するという「豪華インタビュー」も読めます。

「インタビュー」の相手は、「二十四の瞳(1954)」主演で名高い、高峰秀子(1924-2010)です。

1954(昭和29)年度のキネマ旬報ベスト・テン第1位作品なのであります。

参考:二十四の瞳|松竹株式会社

高峰は生涯で一度だけ、国会に本名の「松山秀子」名義で出席しています。それが、昭和46(1971)年に開かれた第065回国会 逓信委員会放送に関する小委員会です。

議題の「放送に関する件」とは、平たく言えば、今日までさんざ議論され尽くしてきた「テレビと低俗」問題です。高峰は参考人としての出席でした。

そしてここにも森喜朗さんが一枚かんでいるのでした。女優相手にちゃっかり関連質問に立っています。

森(喜)小委員 (略)俳優というのはやはり芸能人である。芸能人というのは、私は世間のたくさんの人たちから見られていると思うのです。松山さん、いわゆる俳優として高峰さんは、これから芸能界の中にあって、そうあきらめないで、ひとつ指導的立場になってもらいたいと思うのです。

はっきり「高峰さん」と言ってしまっています。

「ワイドナショー」的発言はこのあたり。

私はこういうことをよく思うのです。(略)プロ野球人にいたしましても芸能人にいたしましても、なぜ豪華な生活をしなければならぬのだろうか。

先ほどからどうも、生活がかかっておるということをおっしゃいます。(略)食べるためにというよりも、芸能人だとすばらしい車に乗って、すばらしい邸宅に住み込む、そうしなければ何か世の中で合わないのじゃないか、そういうふうに芸能人はみんな思っているのじゃないかと思うのです、成り上がりの連中が。

成り上がり!

プロ野球人でもそうなんですよ。大体、もうかりもしない球団でどんどんどんどん給料を上げて、年間何百万円も何千万円ももらう。それがあたりまえなんですよ。

再びのプロ野球disなのであります。

単に、食べなければしょうがねえんだというような発言をされるのは、私はたいへん残念なんです。そういう意味で松山さん、芸能人として、これから芸能人の心がまえとか、そういうものに対して、これは要望みたいなものですが、簡単でけっこうでございますから、芸能人の姿勢というものを改めていただくような、そういう考えをひとつ述べていただきたい。

これに対する高峰の返答もなかなかふるっていて愉快なんですが、それは原典でご確認ください。

放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件(1971/03/17)

議題を平たく言えば、NHKの予算承認です。

第065回国会 逓信委員会 第10号

そこで森喜朗議員はこんな質問をぶっ込みます。※下線は引用者

森(喜)委員 私は最近のNHKのことに関した週刊誌あるいはいろいろな書かれたものを全部コピーして持ってきたのですが、一つ一つやっていると時間がありませんが、例の飯田室長の口害、それからこれは「週刊誌売」、「NHKの高慢と偏見」、これは「文化ジャーナル」、これも広報室長のことが出ております。それから「暮しの手帳」か何かでも一番悪いのがNHKのニュースだということになっておったり、しかもこのNHKのニュースはだれもが見ておるのに、「暮しの手帖」では一番悪いということをいっておる。どうしてNHKに対して悪口が多いのか、私はNHKが好きだから、なんでこんな悪口が出てくるのだろうか、これは会長、どう思われますか。

NHK愛を公言する森さんです。

これは古くなってまいりましたが、三島由紀夫葬儀のことなんかも、かなりマスコミで取り上げられておりましたが、実は私もニュースでぜひあの葬儀を見たいと思って、七時から一生懸命テレビの前にすわっておった。ちょうどテレビの「柔道一直線」というのがあって、六歳の子供に百円あげてチャンネルを譲ってもらってずっと見て待っていたのだけれども、最後まで出てこない。実はがっかりしたといいますか、どうなっておるのだろうか。それでその日見なかったのです。そこにNHKの見識があるのだろうか、何ゆえの見識なのかということを感じたのであります。

あのとき魚だったか野菜だったか、生鮮食料品だとか大根を選別する機械が出たというので三分ぐらいやっておりたのですが、そんなものと三島のと比べると、野菜選別機はあしたでもよかったような気がするのですが、そういう取り組み方にかえっておかしな面が出ておるのじゃないかと思います。

NHKで三島由紀夫の葬儀を見たかったと言ってはばからないさまが、チャーミングです。

要はなかなかNHK気を使っておられると思いますが、とにかく大体金持ちというのはいろいろなことをやってもよくいわれないもので、アメリカなんか何をやってもよくいわれない。それと私は同じだろうと思いますが、あまり気を使い過ぎて三島事件のように去勢されてしまうようなことになってもいけない。何といいましてもNHKを見ておる人、それを信頼している国民が多いのだということをNHKも御自覚をいただきたいというふうに思っております。

いいですね。

森喜朗さんのテレビ論(1971/05/18)

最後は、森喜朗1回生代議士のテレビ論です。

第065回国会 逓信委員会放送に関する小委員会 第3号

に招集されたNHKおよび民放キー局の代表者の前で、森さんはこうぶちました。

森(喜)小委員 (略)テレビをおつくりになっている皆さん方は、人の親、世の中の指導者と同時に、利益を追求しなければならないその切り込み隊長であることも理解ができるわけでありますが、やはり日本人として、社会人として、これだけは御協力をしていただきたいことがあると思うのです。

私ども決して放送や表現やそうしたものの自由を侵略したり行政の介入をしたいという気持ちは一つもないのでありますけれども、何かこういうことでなれ合いでおざなりで事を済ましていかれるということになれば、少なくともこれから私どもは次の世代を背負う青少年とともにやっていかなければならない立場にあるわけでありますから、(略)要は会社の皆さん方がそうした意識をぜひ持っていただきたい。

やはりさっき言いましたように、心的麻痺というのが一番こわいのです。テレビを見ている映像と現実に行なわれていることが混同されてしまうということがよくございます。

テレビの場合は害毒というものは数字が出てこない。(略)直接数字が出てこないけれども、人間をむしばんでいくというたいへんな害毒を持っている。ある意味ではテレビ凶器の時代だと私は思っております。人間形成の過程の中で、これくらいむしばんでいくもの、静々と深く深く人間をつくり上げていくというたいへんな害毒だというふうに私はいまの時点では思っておるのです。

これが、森喜朗さん1回生時代のテレビ観であります。

「ワイドナショー」出演の暁に、あらためて見解を聞いてもらいたいところです。

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