林修さん、あの文芸大作の一段を全否定か―9月15日「あすなろラボ」林修さん授業感想(13)

こんばんは。林修ナイトの時間です。

「あすなろラボ」授業の感想シリーズ、その13です。

片言隻句をあげつらって、から騒ぎしたいだけです。

全否定発言?

自分が、む?となってしまった林さんの発言がありました。それは、「チャラい男を好きになってしまう」という多岐川華子さんの相談に対する回答部分でした。

林さんは、気になる点の1つとして「大事なことを周りにペラペラしゃべってる」としたうえで、こう言われました。生徒とのやり取り含めピックアップしておきます。

林「その、どっちがいいとかっていうことを。そんなことは人と相談したって決められることではないんで、この人は軽いと思われますよ」

杉原「でも女の子って必ず好きな人ができたら、こういう人が好きなんだよどう思うみたいな相談とかを」

林「でもその時間って不毛ですよね」

うわ、「雨夜の品定め」全否定きたよコレ、と思ってしまいました。

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※画像は、www.genji-monogatari.net より

あとはいらぬ説明

感想としてはそれがすべてですが、説明しておきます。

「雨夜の品定め」とは、源氏物語の一場面についた名称です。第二帖「帚木」の前半部分にあたります。

雨の降る夜に宮中に集まった光源氏、頭中将、左馬頭、藤式部丞の4人が、どんな女性がいいとか、過去の女性経験だとかを語り合う、そんな段です。(参考:源氏物語なんか怖くない(4)|愛知文教大学)

そういう不毛な会話があって、物語が紡ぎ出され伝えられているわけで。

第二帖「帚木」の冒頭を引用します。テキストは「源氏物語の世界 再編集版」から取りました。(下線引用者)

原文です。

光る源氏、名のみことことしう、言ひ消たれたまふ咎多かなるに、いとど、かかる好きごとどもを、末の世にも聞き伝へて、軽びたる名をや流さむと、忍びたまひける隠ろへごとをさへ、語り伝へけむ人のもの言ひさがなさよ

与謝野晶子訳です。

光源氏、すばらしい名で、青春を盛り上げてできたような人が思われる。自然奔放な好色生活が想像される。しかし実際はそれよりずっと質素な心持ちの青年であった。その上恋愛という一つのことで後世へ自分が誤って伝えられるようになってはと、異性との交渉をずいぶん内輪にしていたのであるが、ここに書く話のような事が伝わっているのは世間がおしゃべりであるからなのだ

と、いうことですわ。

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