ICU図書館「誰も借りてくれない本フェア」(2014年6~7月)対象書籍リスト【追記・訂正あり】22/33

鑑識課の米沢です(ウソ)。

うっかり三遊亭コエンザイム独演会のチケットに目がくらんで、こんな作業を引き受けてしまいました。

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※画像はtwitter.com/ICU_Libより

ICU図書館「誰も借りてくれない本フェア」を開催

先輩から回ってきた(←ウソ)ツイートです。

ICU LIBRARY(国際基督教大学図書館)で開催中のフェアのようですな。

調査対象

で、添付の画像に写っている本を割り出す、という話でいいんですかね?

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そんな六角さん口調もいいかげんきついので、あとは普通に進めます。

準備作業:整理番号の付与

写っている本の整理用に番号を付けておきます。

上から一段ずつ順にA,B,C,Dとし、各段の左端を1として右へとカウントアップしていきます。

左上の隅が「A1」、横へ1つずつ進んで右端が「A8」、という具合に振っていくと、こんな感じです。

  • A1~A8
  • B1~B8
  • C1~C8
  • D1~D9

写っているのは全部で33冊ですね。

うち、10冊わかりました。

(2014/10/29追記)

次のような事情で、さらに12冊わかりました。判明分は合計で22冊です。

また、1冊訂正があります。見誤っておりました。該当のパートで詳述します。

(2014/10/29追記)既に90冊以上が明らかになっていた… orz

booklog.jpの「ICU図書館の本棚」を久しぶりにのぞいてみたら、対象書籍が一覧になったカテゴリが設けられていました。

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いってらっしゃい!「誰も借りてくれない本」展示より

こちらで、全部で93冊がリストになっています。フェア対象書籍のうち、「その後誰かが借りてくれた本」ということのようです。

既にここまで明らかになっていたとは… orz

ということで、プロジェクト的にはこちらが重要な情報源となります。

「誰も借りてくれない本フェア」対象書籍・ブックリスト

判明した分について、Amazonでの情報を元に

整理No.:著者『書名』(出版元)

||表紙画像 書誌情報||

「内容紹介」等から抜粋

※カリスマ書店員として(←ウソ)ひと言

のスタイルで順に並べていきます。

鑑識で判明した限りでの「ベストエフォート版」です。

上から1段目(A)

A1:小倉金之助『家計の數學』(岩波新書)1938

(2014/10/29追記)

こちらの「続報」ツイートから判明しました。

画像中の紹介ポップをテキスト化しておきます。

1938年刊行。この中で最も長い間、誰かに借りられることを待っていた本…! 76年の時を超えて、今明るい光の下に羽ばたく!

※あまりに古い本なので、既に国会図書館の近代デジタルライブラリーで全文公開されていました。

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家計の数学|近代デジタルライブラリー

A2:
A3:
A4:
A5:
A6:阿辻哲次『戦後日本漢字史』(新潮選書)2010

(2014/10/29訂正)

昭和20年、日本にやってきた占領軍は、何千という文字を使いこなさなければならない漢字を「民主主義」の障害と考え、国語のローマ字表記を提案した。その後、漢字の使用を制限した「当用漢字表」、使用の目安へと転換した「常用漢字表」を経て、29年ぶりに刷新される「改定常用漢字表」まで、「書く」文字から「打つ」文字となった変遷を辿る日本語論。

【お詫びと訂正】

当初、同じ新潮選書の『戦後日本経済史』(野口悠紀雄, 2008)としておりましたが、誤りと判明しました。下の記述(消し線部分)を含め、お詫びして訂正します。

※この著者のこのテーマなら、『1940年体制(増補版) ―さらば戦時経済』(東洋経済新報社 1995, 増補版2010)を優先した方がいい気がします。

A7:井上亮『天皇と葬儀』(新潮選書)2013

土葬か火葬か、陵の形・場所、来世観と儀式――それは私たちの「喪の文化史」だった。

A8:松本健一『泥の文明』(新潮選書)2006

稲作文化が育んだ気質「共生」「一所懸命」は、「石の文明」が生んだ「民主」「拡大」を超える新理念である。独創的なアジア論。

上から2段目(B)

B1:
B2:望月修『オリンピックに勝つ物理学』(講談社ブルーバックス)2012

「流して走っている」ように見えるボルトが速いのはなぜ?(略)無回転シュートのボールには“しっぽ”が生えていた!

地面や氷雪面との摩擦を調べる流体工学の視点から見えてくる、オリンピック必勝法。

※買っていませんが印象は悪くなかったです。

B3:リチャード・マーティン『トリウム原子炉の道』(朝日選書)野島佳子訳 2013

第二次大戦後の開発期に、数々の利点をもつトリウム原発はウラン原発に敗れ、歴史の舞台から消えた。しかしウラン原発の行きづまりと共に中国、インドを含む各国でトリウム原発は再び注目を集めている。復活の流れを紹介し、消された歴史を明らかにする。

※ちょっと面白そう。

B4:
B5:谷口基『変格探偵小説入門』(岩波現代全書)2013

江戸川乱歩、横溝正史、小酒井不木、夢野久作、橘外男、渡辺温、久生十蘭、西尾正……。彼らはみな、「謎解き」を主とした本格探偵小説とは異なる要素を重要視した「変格探偵小説」の書き手である。

「本格」の枠を超えた豊饒さで読者を魅了し、今日まで途絶えることなく受け継がれてきた「変格」の精神史を、豊富な資料から論じる。

B6:
B7:
B8:

上から3段目(C)

C1:田中実『化学者リービッヒ』(岩波新書)1951

(2014/10/29追記)

※岩波新書の青版だからこれかなという当て推量です。違っていたらすみません。

C2:石井忠『東日本大震災 石巻災害医療の全記録』(講談社ブルーバックス)2012

石巻医療圏22万人の命をあずかり奮闘した「石巻圏合同救護チーム」の指揮官・石井正が極限状況で見せた、思考と決断と成果のすべて

C3:藤田伸二『騎手の一分』(講談社現代新書)2013

(2014/10/29追記)

ダービー、宝塚記念、有馬記念など、数々のG1を制してきた
藤田伸二が明かす、「伝えておきたいこと」。

※これが「誰も借りてくれない」に入るとは意外です。場所柄ゆえでしょうか。

C4:
C5:黒岩徹『危機の女王 エリザベスII世』(新潮選書)2013

様々な困難を乗り越えてきた女王を待ち受ける、「第四の危機」とは何か?

C6:野中健一『虫食む人々の暮らし』(NHKブックス)2007

(2014/10/29追記)

東南アジアの田んぼで、アフリカのブッシュで、岐阜の森で、世界中の人たちが、顔をほころばせて昆虫を味わっている。

…昆虫食とは、自然と対話して恵みを得る智恵なのだ。日本中、世界中の昆虫食を追って旅してきた著者が描く、昆虫と人間が相互に深く交わる、豊かで美味しい営みの姿。

C7:牧村健一郎『獅子文六の二つの昭和』(朝日選書)2009

文学座を立ち上げ、大男で食いしん坊、わがままで男っぽく、根はやさしいのに、辛らつで皮肉屋だった、「昭和の漱石」獅子文六、初の評伝。

C8:

上から4段目(D)

D1:小宮正安『モーツァルトを「造った」男』(講談社現代新書)2011

(2014/10/29追記)

凡庸な人物の非凡な試み。あの626はいかにして決まったのか。

クラシックファンならずとも、モーツァルトの全作品にはK.**とかKV**などという番号が振られており、それをケッヘル番号と称することはご存じでしょう(略)。
誰から頼まれたわけでもないのに一作曲家の作品を調べ上げて分類し、番号を振る──。考えてみれば酔狂なことです。ケッヘルとはいったいどのような人物であり、どうしてこんな作業にとりかかったのでしょうか?

…後世の私たちはこの人物の実に地味な作業が造り出した枠組みから逃れられることはできないのであり、その意味でケッヘルこそはモーツァルトを「造った」男と言っていいのです。
1877年に死んだケッヘルの人生を通じて大作曲家が「再発見」されていく風変わりなドラマと、ウィーン、ハプスブルク帝国の諸相を描きだします。

※こういう目の付けどころ、いいですね。

D2:原武史『鉄道ひとつばなし』(講談社現代新書)2003

(2014/10/29追記)

ひとびとを運び、歴史を動かしてきた鉄道。日本の近現代の歩みと地域差、日本人の時間意識まで―鉄道の見方が変わる珠玉の全76話。

D3:原武史『鉄道ひとつばなし2』(講談社現代新書)2007

(2014/10/29追記)

これであなたも鉄道通!話題の全線シンポジウム収録。

D4:原武史『鉄道ひとつばなし3』(講談社現代新書)

(2014/10/29追記)

消えた駅弁、東大合格上位校と鉄道の意外な関係、うなぎ弁当食べ歩き、時刻表旅行のススメ…… 線路の彼方に孤高の“鉄”学者は何を見たか? どこから読んでも愉しめる、待望のシリーズ第3弾! 爆笑必至の「日本の廃線シンポジウム」も収録。

Kindleで合本になっていた

※以上の3冊をまとめた「合本版」がkindle化されていました。ご参考までに。

日本人の時間意識と時刻表の関係、痴漢発生の条件、鉄道から見た「隣県の壁」、東大合格上位校と鉄道の関係、日本の駅百選、海の見える車窓十選、そして抱腹絶倒の「全線シンポジウム」と「廃線シンポジウム」……。車窓に目をこらし、歴史に耳を澄ませ、鉄道から日本を読み解く「鉄」学者・原武史の大人気シリーズ「鉄道ひとつばなし」全3巻を完全収録。

D5:大岡信『新・折々のうた9』(岩波新書)2007

(2014/10/29追記)

一九七九年一月二五日より二〇〇七年三月三一日まで通算六七六二回に及んだ「現代の万葉集」連載最終巻。高村光太郎の旅の短歌で始まったこの連載は、江戸の女流俳人田上菊舎の旅の俳句で足かけ二九年にわたる「うた」の旅の大団円を迎えた。『朝日新聞』二〇〇六年四月から二〇〇七年三月までの掲載分を加筆のうえ収録。通巻第一九冊。

※画像でこの本の陰に隠れているのは、おそらく『新 折々のうた総索引』(岩波新書, 2007)ではないかと思われます。

D6:中見真理『柳宗悦―「複合の美」の思想』(岩波新書)2013

(2014/10/29追記)

民芸運動の創始者として知られる柳宗悦。その生涯は、政治経済的弱者やマイノリティに対する温かい眼差しで一貫している。それはどのような考えからきたのだろうか? それは、「世界は単色ではありえない」という確信に由来するのではないか。文化の多様性と互いの学び、非暴力を重視し続けた平和思想家としての柳を浮彫りにする。

D7:鳥越憲三郎『古代朝鮮と倭族―神話解読と現地踏査』(中公新書)1992

中国雲南省辺りの湖畔で水稲栽培に成功し、河川を通じて東アジアや東南アジアの広域に移住していった人々があった。これら文化的特質を共有する人々を、著者は「倭族」という概念により捉える。この倭族の中で朝鮮半島を経て縄文晩期に日本に渡ってきたのが弥生人である。

著者は、倭族の日本渡来の足跡を理解するため、径路となった朝鮮半島および済州島を踏査。そこには日本では失われつつある倭族の習俗・慣習が脈々と息づいていた。

D8:今井和也『テレビCMの青春時代』(中公新書)1995

(2014/10/29追記)

民間放送開局後10年を経た1960~70年代、テレビコマーシャルは、商品名連呼の時代を脱し、フィルムがひとつの「作品」として完成度を高めていった。なかでも日本天然色映画の杉山登志と電通映画社の松尾真吾とは、その短くも華やかな活躍によって、伝説的な演出家といわれている。本書は、長年企業の広告担当者として大ヒットCMにも携わった著者が、多才な人々が触発しあった熱い時代の息吹を伝えようとするものである。

※ちょっと面白そう。

D9:高尾山の自然をまもる市民の会『守られなかった奇跡の山』(岩波ブックレット)2013

(2014/10/29追記)

その計画は1984年に発表された。首都圏の圏央道建設計画の一環で高尾山にトンネルが掘られ、2012年3月にはインターチェンジが開通。多くの人が関わった、28年に渡る粘り強く熱い反対運動と裁判から得られたものとは? 自然保護と脱公共事業の先駆的な活動として注目を集める当事者たちによる思い、教訓と、未来への展望。

※Web記事:話題沸騰の「誰も借りてくれない本フェア」、面白い企画がICU図書館で生まれる理由|The Weekly GIANTS(2014/06/24付)内の画像から特定できました。

ICUの学生紙のようです。

おわりに

わかりそうでわからない悔しいものが2,3ありますので、図書館の方からリストが出てこないようなら時々チャレンジしてみます。

こう作業に集中していますと、時間の経過が早いですなあ。

(2014/10/29追記)

既述のとおり、「借りてくれた本」として図書館の中の方がリストを公開されていました。ありがとうございます。

わかりそうでわからなかった悔しい部分もほぼクリアにできました。

あらためて、時間の経過が早いですなあ。

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