置いてけぼりの「1周目」3つの疑問【東京五輪エンブレム vs. リエージュ劇場ロゴ】

スポンサーリンク

こんにちは。

タイトルの件、かつては霞が関にその名を轟かせた無責任一代男(大嘘)が、世間一般にほとんど顧みられていないところをつつきます。

無責任一代男(1962)
ハナ肇とクレイジー・キャッツ
¥250

議論とは、必ずしも出発した地点が「1周目」とは限らないのです。なのにみんなそれを知らないのか、振り返りもせず先へ先へ行ってしまっています。そこで私も落ちこぼれています。

さかのぼり「東京五輪エンブレム」vs.「リエージュ劇場ロゴ」・3つの疑問

本件に関して、「1周目」に属する私の疑問は全部で3つあります。新しい方からさかのぼって書くと、

  1. なんで「裁判管轄地」スルー?
  2. なんで「書簡」?
  3. なんで「作者」?

です。

20150825_question-marks-2215_640

それぞれに対応したツッコミです。こちらも、新しめの順に並べてみました。

  1. ドリルせんのかーい!
  2. 欧米か!
  3. お呼びでない?

全部人のパクリです。

1.ドリルせんのかーい?(提訴を受けて)

五輪エンブレムが自作の劇場ロゴの盗作だとして、代理人の弁護士とともにオリビエ・ドビさんが「使用差し止め」を求めて提訴しています。

参考記事:Logo de Tokyo 2020: le Théâtre de Liège et Olivier Debie en justice contre le CIO|L’avenir.net(2015/08/14付)

ドリルせんのかーい! ← どこですんのかーい!

ところでこの裁判、どこの国で開くんでしょう?

専門的には「jurisdiction」(管轄権)といいます。今回調べて知りました。

しかし本件で、管轄権に関する議論や解説がされた形跡はさほど見られません。

当ブログでは、日本の離婚裁判が被告の住所地基準だから、本件もきっと同じじゃないか?と自分なりの説を立てて書きましたが、そうした裁判の管轄の話でアクセスが来ているようなフシも特にこれと言って見られません。

メディアも含め、そのあたりは「つまんない話」としてスルーされているようです。

2:欧米か!(類似指摘後の動向に対して)

一段さかのぼります。

五輪エンブレムとリエージュ劇場ロゴとの類似の指摘は、劇場ロゴのデザイナーであるオリビエ・ドビさん自身による投稿が最初でした。

欧米か! ← 19世紀か!

ところがなぜか、最初の投稿からあと、相手方との直接のやりとりは即書簡。でもって1往復ありーので即提訴。そんな流れです。

なかなかの即即ぶりです。

というか、今日びなんで書簡? なぜにそこのチョイス?

19世紀かYO!

なぜ、ここから先は「Webで」ならぬ「書簡で」?

もし自分が疑惑を向けられた作者本人なら、このツイートに返信して対話を始めます。

ところがネット上では、類似を指摘したFacebook・Twitterの投稿の両方とも、東京側から特に公式にドビさんにコンタクトを取った形跡は見られません。

なぜなんでしょうか?

考えるべきはここだと思うのです。

3.お呼びでない?(公式エンブレム発表のニュースに)

さらにさかのぼります。

そんなことを考えているうち、そもそもの「公式エンブレムを発表」のニュースのあり方に対して、うっすらと疑問が起こってきました。

その疑問とは、

  • これ、「作者」の情報いるかなあ?

です。

お呼びでない? ← お呼びでない?

【エンブレム採用作品制作者】
佐野 研二郎 (さの けんじろう)
【プロフィール】
アートディレクター。1972年東京生まれ。多摩美術大学卒業。MR_DESIGN代表。(略)パリ装飾博物館に作品が多数パーマネントコレクション(永久保存)されている。

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会エンブレムを発表|tokyo2020.jp(2015/07/24付)※9/2現在リンク切れ

疑問に思えてきました。

この公式エンブレムという「作品」にとって、上のような情報は、ほんとうに必要なんでしょうか?

「作品」のエンブレムを発表するだけでは、ダメだったのでしょうか?

問題のハイレベルな記述

ちなみにこの疑問をハイレベルに書き直すと、

  • 「そうでない」あり方もありうるのに、なんでわざわざ「そう」なのか?

です。

なんでそうなっているんでしょうね。

対比例:FIFA クラブワールドカップのエンブレムの例

などと思っていると、昨日(8/24)、この疑問をわかりやすく説明するのにちょうどいい例が出てきました。こちらです。

20150825_55dae36f-4358-4efe-bed5-0fc7d3093d95

FIFAクラブワールドカップ ジャパン 2015 9月13日(日)からチケット世界同時販売を開始、大会エンブレムを発表|JFA.jp(2015/08/24付)

これ、例の五輪エンブレム発表時のニュースと決定的な違いがあるのに、なぜかほとんどその指摘が出ていないのが不思議です。

発表したのは「作品」だけ

またこの度、大会公式エンブレムが決定しました。

というこのニュースリリースに書いてあるのは、「作品」のことだけです。「作者」のことなど一文字も書いてありません。

また選考(または制作)過程も、五輪エンブレムよりまったく不透明です。何もわかりません。

と、そこをあげつらってはいますが、基本的にそういうあり方でいいと思っています。「作者」や「制作/選考過程」のことは、何らかの動機で知りたい人が勝手に調べればいい話です。

「匿名をやめると、デザインは腐り始める」という仮説を私はもっています。どうでもいいですね。

FIFAも同様

Japan Reveals Official Emblem for FIFA Club World Cup|FIFA.com(2015/08/24付)

も同様です。

The Visa Pre-Sale for the FIFA Club World Cup Japan 2015 will begin on FIFA.com at 12:00 (Japanese time) on Saturday 29 August.

と、チケット先行発売の案内にからめてスポンサー名を放り込んでいます(そこはJFAのリリースも同じ)が、「作者」の情報はまるで出てきません。

まとめ:「1周目」不在の議論

みんな「1周目」に属する論点をトラック上へ置き去りにして、周回の進んだ、またはコースのそれた話をわーわーわーわーやっております。

敏腕ファシリテーターとしても鳴らした身としては、なんだかなーと思います。

私も無責任の一員といえば、そのとおりですわね。

お呼びでない?

こらまた失礼いたしました。

おわり

遺憾に存じます(1965)
ハナ肇とクレイジー・キャッツ
¥250

コメント

タイトルとURLをコピーしました