五輪エンブレムへの「不評・悪評・異論」事業仕分け―全力応援!プロジェクト計画書(2)

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こんにちは。第3回デザイン芸人総選挙第1位、デザイン敦子が代表してごあいさつします。

私たちデザKBチームDは、東京オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムを応援しています。


AKB48総選挙公式ガイドブック2011 (講談社 MOOK)

この記事で言いたいこと

パクリのことは嫌いでも、デザインは嫌いにならないでください。

クオリティの低いなりすましはこれぐらいにして。

盗作騒動のごたごたの巻き添えで不当な汚名まで着せられている感のある公式エンブレムのデザインを、デザイン芸人が全力で応援するプロジェクトの一環でございます。

この記事ですること

東京オリンピック・パラリンピックの公式エンブレムに関する世の議論を仕分けします。

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※写真と本文は関係ありません

この記事の中ではあまり議論の詳細には立ち入らず、

  • いろいろな論点のリストアップ
  • 仕分けのヒント、対応の方向づけ

といったプラン面だけを主に述べます。

詳細レベルの議論については、適宜、個別の記事に分けて別途書いていく形とします。

五輪エンブレムに対する「不評・悪評・異論etc.」事業仕分け

これより五輪エンブレムに対する{悪評・不評・異論}など、いろいろ否定的な世の評判について、仕分けを行います。

代表的な世評の例

代表する評判としては、こんなところでしょうか。

  • 日本的じゃない。
  • 喪章・鯨幕に見える。 → 弔事を連想
  • 不吉・縁起が悪い。
  • 気分が暗くなる。
  • 「桜」の招致エンブレム(か、他の代案)の方がいい。
    • なんで「桜」から変えたのか。
    • 「桜」よりも印象に残らない。
    • いっそ(桜の)立体デザインにしては?
    • 何をとち狂ったか?(組織委サイトのデザイン展開に対して)

事業仕分け・基本的対応方針(進め方)

次のどれかのアプローチを組み合わせて進めます。対応としてマイルドな順に並べてみます。

  • 否定はできないまでも、そうでないあり方との共存を提案します。
    「規模を縮小し継続」
  • よって立つ世界観を問い直します。
    「再検討指示」
  • 代替となる新たなものの見方を提示します。
    「別事業へ統合」
  • 公論として何の有効性も持ちません。個人の思想・信条の範囲で願います。
    「即刻廃止」

「五輪エンブレム」への不評・悪評・異議に係る事業別仕分け計画【概要】

次の要領で、概要レベルで各論にひととおりあたります。

  • 代表的な論点を示すツイートを個別に挙げます。適宜、要点を補足します。
  • ひとことポイントや見解を加えます。
  • その後、対応プランを示します。
  • さらに詳細な対応が必要なトピックについては、別の記事へ分けて記します。

日本的じゃない

「思い切り日本的なものを出すべきだ」

ひとこと

見識不足です。

対応プラン

あちこちから収集したツイートを並べてみたら、勝手に議論が進みました。こんな具合です。

「隙のない美しいデザイン」「とても日本的」

「お正月っぽい」

「漆器の黒と赤と蒔絵のような金箔銀箔」

キーワードが出てきました。

ここまでふまえて、検討に入ります。

【8/22追記】詳細を記事にしました。

学年ビリからの五輪エンブレム入門(1)たった一度の画像検索でわかる「日本らしさ」(2015/08/22)

かなり進んだ議論も

ちなみにこちらなどは、相当に検討の進んだ先進の議論といえます。

「漆黒の漆、或いは硯を表現するなら、ここに金の蒔絵を」

あしらってみました。

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図:五輪エンブレム+蒔絵

使用画像取得元:qiita.comwww.kazari.com.auwww.jnto.go.jp

どうでしょうか。

鯨幕の件は、次項へ引き継ぎます。

喪章・鯨幕に見える → 弔事を連想

「なんか喪章に見える」

「喪章エンブレム」

「気分が盛り上がるどころか」「どんより暗くなる」

ひとこと

私にもそう見えます。

と同時に、そうでない見方もできます。

【8/27追記】たとえば、こんな見方です。

例のエンブレムは「折詰弁当」「おせち」なんです。~学年ビリからの五輪エンブレム入門(2)(2015/08/27)

対応プラン

喪章は「裏設定」的に楽しむ方向を提案します。

よって目標は「喪章にしか見えない」から「喪章にも見える」へのシフトとなります。

直接は回答せず、多様な見方を提示していくことがプランとなります。したがって、順序としては最後に対応する論点です。

「気分が暗くなる」の論点は後述。

檀れい「金麦」CMで救う試み

そうでない多様な見方を知ったうえで、裏の設定を持った「隠し絵」として「喪章に見える」をも愉しめばいいと思います。こちらの過去記事が参考になります。

サントリー「金麦」CMの「隠し絵」―「金麦女」鑑賞の手引き(2015/06/04)

逆方向からのアプローチとなりますが、目指す頂点は同じです。

縁起が悪い・不吉(その1)

「気持ち悪いデザイン」→「葬式」→「縁起が悪い」

ひとこと

「縁起が悪い」の根拠は「弔事を連想させる」です。

「葬式」までは承るとしても、その先はいただけません。

回答

飛躍しています。まったく非論理的です。

この論法での「縁起が悪い」「不吉」的な評価は、「喪章・鯨幕に見える」「弔事を連想させる」とは似て非なるものです。

なぜなら、因果が逆転しているからです。

葬式は人が死んだら出すものであって、葬式をしたから人が死ぬのではありません。

また、葬儀に使う喪章や鯨幕そのものに、デスノートみたいな力はまったくありません。よってそれら単体では、何ら不吉でも不縁起でもありません。

倒錯した因果を信じるのは自由ですが、不用意に公論として持ち出さないよう自制してほしいところです。

有効な反論がなければ、ひとまずこれで終了です。

もしもその論理が正しいんなら、私は週1で喪章付けます。

縁起が悪い・不吉(その2)

  • 「ケチのついたものは避けたい」
  • 「話題になる時点でもはやいい気はしない」
    からの
  • →「不吉なものはできるだけ取り除いてあげたい」

ひとこと

同じ「不吉・縁起が悪い」でも、このパターンは先ほどと根拠が違います。「ケチがついて」「話題となっている」が、「不吉」の根拠です。

一見似通っており、同じく論理的でないようにも見えますが、リエージュ劇場のロゴと五輪エンブレムぐらいに大きく違います。

これぞ日本!

これこそが、古来脈々と受け継がれてきた愛すべき「日本」なのであります。

記紀神話にも源氏物語にも、登場人物たちが同じロジックで行動している記述が見つけられます。そこに息づく何かに、愛おしさを感じます。

であればこそ、丁寧かつ慎重な対応が必要だと言えましょう。

本気で検討しだすとどこを攻めても柳田國男~折口信夫~宮本常一~山口昌男の4バックラインにかかってきそうな案件です。存命の小松和彦さんに攻略の知見をあおぎたいところです。

対応プラン

さしあたり、エンブレムの奉納を提案しておきます。

しかる後の吉日に、明治神宮へでも赴いてご祈祷を受け、これまでに付いたケチを祓ってもらって不吉なものを取り除くことにしましょう。

気分が暗くなる

先ほどのJALの街頭広告を写したツイートへのリプライからです。

「オリンピックエンブレムとしては暗すぎ」

「オリンピックですからね」

ひとこと

オリンピック観が表れています。悪口のつもりはないですが、考え方が20世紀っぽいです。

対応プラン

一方で、「デザインとしてクールなのかも」「和服や漆器の展示会のロゴならあれでいいと思う」という評価もされています。光明はここにあります。

同一の問題構造を持った「タモリのレギュラー番組」で対応します。

「桜」の招致エンブレムの方がよかった

「変更する必要など全く無い!」

「明快なシンボルの要素を満たしている」方がいい

あるいは、他の代案がいい。

出回った代案の代表として。ブラッシュアップ版です。

ひとこと

明快さの点で、私には各エンブレムに遜色はないように思います。

www.tokyo2020.jp/jp/より

というか、五輪エンブレムこそがもっとも明快です。

彼我の印象の差によって認知まで歪んでいる疑いがあります。

これも、オリンピック観を問う論点です。

対応プラン

前項の「暗すぎ」と表裏一体の話ですから、同じく「タモリのレギュラー番組」で一緒に対応します。

谷崎潤一郎『陰翳礼讃』出てきがち(←明暗あるある)ですが、知らないし。

ひとことだけ付け加えると、このエンブレムは「タモリ」です。

なんで「桜」から変えるのか

こちらで発言が確認できます(3:15あたり)。YouTube:差し止め求め提訴 五輪エンブレム視界不良? 新報道2001 2015年08月16日(3/4)|新報道2001 WEB版

ひとこと

少し考えればわかります。目的が違うからです。

どういう目的かは、このあとで。

対応プラン

「ロンブー淳の嫁選び」と同じ話です。必要なら説明します。

もっと適した嫁選びの例ならこちらでしょうか。

なぞかけで救うプラン

ととのいました。

  • 東京オリンピックのエンブレムとかけまして、
  • 再婚した青山光司社長 と解きます。

そのこころは、

  • 「さくら」から切り替えるのも「ありさ」

デザっちです。

何を言うとんねん。

東京2020公式エンブレムが目指す「生態展示」

ひとことで言うと、東京2020大会ではエンブレムの「生態展示」をしたいのです。発表時の動画でそう言っていました。

20世紀の人たちには、ここの斬新さがまだ理解されていないように思います。

イメージ画像で比較

要はこういう話です。

従来のエンブレム:

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opencage.infoより

東京2020大会のエンブレム:

20150820_monarch-migration-155 20150820_monarch-migration-17[6]

いずれもwww.naturaltopwonders.comより

【8/26追記】「生態展示」のための基礎データ

基礎的なデータとして数えておきました。

「桜」よりも印象に残らない

「全く印象に残らぬ」

ひとこと

きっと脳の問題です。

記憶を司る海馬と、統合的な認知を行い思考や創造性を担う前頭前野との連携がうまくいっていないんだと思います(適当)。

対応プラン

「五輪エンブレムの狙いは、生態展示」仮説をふまえると、上の論は「スルメを見てイカがわかるか!」的な話と重なってきます。ここになぞらえて対応します。

ほぼ養老孟司さんの受け売りです。

延長上にある誤解

そしてこれらも、スルメでイカを論じるパターンの議論です。上とまとめて対応します。

誤解の例(1)

「ぐちゃぐちゃに張り合わせておかしなことになってる」

ひとこと

違います。それこそがこのエンブレムの本態とでも言うべき「生態展示」なのであります。

次の動画の冒頭3~4秒間に画面に映っているのは、すべて「エンブレムの生態」です。

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 エンブレム紹介 (15秒版)(2015/07/24付)

誤解の例(2)

「21世紀の東京オリンピックという事を考えれば、3Dデザインなどの新しいコンセプトもいいですね」

ひとこと

話が遅いです。

先ほど述べたとおり、既に新しいコンセプトが実装されています。動画で確認できるとおり、2次元平面では発表と同時に公表済みです。

必要に応じて3D方向に展開すればいいです。既にアイデアも出ていました。

まとめ:了見拡大路線を進めた21世紀前半の日本

世の五輪エンブレムに対する不平や不評・悪評を仕分けてみたら、無理解と誤解に基づくものが多々見られました。

集約すれば、ほぼひと言「了見が狭い」に一本化されそうです。

引きつづきこれらの否定的意見に答えるとともに、五輪エンブレムの持つ魅力を存分に語ることで素人さんの了見を広げていくことを目指します。

そのうえで嫌われるほうが、デザインとしてもうれしいのではないかと思います。

知るを愛し、知らないも愛する

知らないこと、了見の狭いこと自体は何ら悪いことではありません。

ただしその自覚とともに、「誰が見ても」「どう見ても」的なもの言いを避ける謙虚さは持っておきたいものです。

ということでひとまず以上です。

あとはデザイン芸人のむかし話です。

あとがきにかえて:私が敏腕ファシリテーターだったころ

私の記憶が確かならば、私がとある業界にいて金に困っていなかったころは、10億円規模の国家プロジェクトを受注した、3社4部門を束ねるポジションにおりました。1年半ばかり続いたプロジェクトでしたでしょうか。

そこで全体会議の資料集めと議事進行、各社各部門の意思決定支援、そして記録・報告用の文書作成をするだけのお仕事です。

議事進行は、簡単にいえば討論番組の司会者のポジションに相当します。要は「朝まで生テレビ!」の田原総一朗です。ただし面白く転がるように時に自ら煽って紛糾させる田原さんとは真反対で、私のミッションは問題点・対立点を明確にし決着へ向かわせることでした。面白くもなんともない務めです。

出身母体の同僚には気の毒でしたが、的確でかつ公平・公正な進行は、「敏腕仕分けファシリテーター」との声もあったりなかったりで、一定の評価を得ていたものと自負しております。

やれる気がする

何億円何兆円規模かはわかりませんが、2020年の東京オリンピックもまた、国家プロジェクトと言ってよさそうです。

というわけで、今となっては(または、元から)大した金も産まないスキルを、このたびムダに発揮しておこうと思いました。

なにぶん昔のことで、議題はまるで覚えていません。ただ、どう進行していたかは身体に残っているように感じられて、やれる気がしています。

以上、だいたいがウソです。

おわり

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