林修さんのおデブ向け授業をテキストにしました(3)「あすなろラボ」2013年8月4日OAより

こんばんは。林修ナイトの時間です。

「あすなろラボ」で林修さんの授業の第3弾がありましたので、番組内容をテキストにしました。(2)からのつづきです。

太っている人の太る自由と改善しないといけない部分との落としどころを探ります。

3時間目 「太ってるのは個人の自由だ」とは言い切れない?

ナレーション)というわけで3時間目。太っている人が改善するべきこと

太っている人が改善すべき点?

「これは、玉木宏さんが主演の「鹿男あをによし」というドラマの1シーンなんですが」

(新幹線車内。太った男性に両隣をはさまれて座る主人公の写真)

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ここで該当のシーンが流れました。

調べると、第1話(2008年1月17日放送)の、主人公が京都を経て奈良へ向かうシーンのようです。鹿男あをによし 第一話(「特に個性の無いブログ」)が、fujitv.co.jp の番組基本情報ページよりも詳しかったです。
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「これについてはみなさんどう思われます?」

生徒「新幹線を大きくしてくれればいいんです」「運が悪い」「席が狭すぎる」
阿左美さん「俺は申し訳ないんで、俺はけっこうその、新幹線で行くときとかはもうドラムバッグ持ってるんで、だいたいそのデッキとかにそれ敷いて座っちゃったりすることが多い、かもしれないですね」

「ならいいんですけど、サイズが小さい運が悪いっておっしゃればそうなんですけど、ある程度の基準で世の中作りますよね。そうなったときに、これは経済学的に言うといわゆる社会的なタダ乗り、フリーライダーに近い状態である」

「社会って、あんまりにも物差しなしに動かすわけにいかないんで、ある程度基準っていうものを作ってそれで目安でやってかないと、じゃあ逆にですよ、大きいのに合わせてしまったらすごくロスが大きくなってその分運賃高くなるんですよ。椅子を大きくすればいいとおっしゃいましたけど、そうしたら1車両当たりの座席が減って、でJRだって同じだけの売り上げをあげなきゃいけないとするならば、本数を増やせば当然コストがかかりますよ。料金上がるんですよ」

「そういうところで、実は、社会的に負担をかけてる面は否定できないです。向こうが合わせればいいじゃないかっておっしゃいますがそれだって全部コストになってくる話なんで」

食べないで太っている人はいない

「確かにですよ、こっち側(デブから見て向こう側)の人で、食べても太らない人いますけど、こっち側で、食べなくて太っている人もいないんですよ」

「たまに女の子で言いますよ。私食べないのに、太っちゃうんだーって人いますけどあれウソです。あれ絶対食べてます。ずーっと観察してるとですね、確かにご飯少ないんですよそういう人って。なのにまあコンスタントにおやつ食べるんですよ」

生徒「私そうだ」

「あれっ、あれそれ、さっきチョコじゃん。あれそれクッキーじゃないみたいな形で。で言うんですよ私ご飯そんなに食べないのに太っちゃう、どうしよ。あんたカロリー摂取してますよって」

「こちら側(非デブ側)で、もう1回言いますよ。食べても太らない人はいますけど、こちら側で食べなくて太る人は、いません」

「個人的には、夕食不要論です。夕食は食べなくていいと思ってます。夕食を食べないで、まあそれ長期的にやったら、5年10年やってないからわかんないですけど、夕食を食べないでトレーニングをしっかりやってるときは体調非常にいいです。腰痛もまったく出ないです」

「だから、僕はそういう自分が好きだから、ダイエットを続けて今回でも、今ちょっと忙しいんで無理なんですが、実は、この1月は120kmから150km走ったんですよ。それはなぜかと言ったらですね、他局のある番組のオファーをいただいて、少しでも、そのかっこいい自分を見せたいというだけで走って落としたんです。それでちょっと当時太って76までいってたのを、71まで落として、そこに映った自分ていうのは、やっぱり、自分で見て、自分の中ではいいと思ったし、時期的には、受験の直前期で、生徒たちを送り出す最後の授業をですね、ほんとに自信のある言葉で送り出せたんです。でそれがですね、まあ今、少しずつ太ってきてるまだ、まだ許容範囲なんです。75超えるともう、もうほんとダメなんですけど、でそういう形でですね…」

生徒「その基準はどうやって決めてるんですか。自分ん中で」

「やっぱあのぅ体のキレとかなんかが、僕75で急に変わってくるんですよ」

太っている人が改善すべき点?

山田さん「でもなんかさっきからさなんか聞いてるとさ、デブが悪いみたいな言い方に聞こえるんだけど」

「いやそうは言ってないですよ。僕自身は太ってるのが嫌いだと言ってます」

山田さん「あー。さっきのその電車の話なんかでもさ」

「これはやはり、迷惑かけてることは否定できないですよ」

山田さん「でも太っているから悪いみたいな言い方だよね」

「でもこれはやはり、実際に僕もそういう状況になりましたけど、なりたくはないですよね。うん。この面ではやはり、悪いと人に迷惑をかけてると言われても仕方がないと思うんでますよ」

山田さん「ああそう」

「はい」

山田さん「そう言われちゃうとなんにも言えなくなっちゃうんだけど、なんか明らかにデブが悪いよ、みたいな感じだよね」

「いやですから価値観的にも、今たまたまこうなってるってことを申し上げたわけです。だから順番に話はしてきたつもりで、一方的に太っていることが悪いというご理解にならないように工夫して話してきたつもりだったんですけども」

山田さん「で結局、こっちが痩せたいと思ったらなんかアドバイスとかくれる訳じゃないの? こうやったら痩せられるからどうとかこうとか」

「いや、それはだから今申し上げたように」

山田さん「なんか聞いてるとさっきからあんたの自慢話聞いてるみたいな感じでさ。自分は痩せました。リバウンドしたけどまた痩せました。自慢話にしか聞こえない」

「これが自慢話にとられたら僕の説明の仕方がほんとに悪かったんで、僕は自慢でもなんでもなく、太りやすい体質を抱えて、ほんとに苦しんで、やってるんですよ。で、はっきり言って好きなものを好きなだけ食べるときは楽ですよ。楽しいですよ。でもこれも食べたいけど我慢しようっていうなかでじゃあどうやって僕自身が、それを実現するかといったら、さっきから申し上げているように自慢でもなんでもなくて、そういう、がんばってる自分が好きだから。そして人に迷惑をかけたくないから、こういうことで人にご迷惑をおかけしたくないと、これだけでやってるんですよ。そのために夜中走って」

山田さん「でも痩せてて迷惑かけてる奴もっといるからね」

「もちろんそうです」

山田さん「こっちはだってただ座ってるだけだからね」

「いや、ですから、それを、いやそれでいいんだとおっしゃるんなら僕がどうこういう話ではない。ただそういう生き方をしてる人間がいるんだということでもし響くものがあればと申し上げたのはそういうことなんですよ」

山田さん「あー。でも今痩せたかったらどうするんすか。もう自分の意志で勝手に痩せろって感じですか」

「…でもほんとそれはそうです。それで男の場合は、ある程度自分を律することで僕は痩せられるんではないかと思ってるんですよ。やはり、夕食で脂っこい、まあ普段から、どちらも、いろんなパターンはありますけれども、惰性で食べてる物は、やめる。夕食は、量を減らす。脂っこいものは、減らす。そして運動するってことを、忍耐強くやっていって、痩せない人はいないと思います」

山田さん「結局もう自分しかもう頼ることはできないってことだよね」

「もうひとつは先ほど申し上げたように、お金を使うっていう方法です」

山田さん「ああ。お金ないんだけどどうすればいいかな」

「となると僕も、お金をかけずにやってた方ですけど、やはり今言ったように、自分でやっていくしかないと思います」

山田さん「あー自分で稼いで」

「いや、ですから、僕の場合はお金かけないで」

山田さん「あーお金持ってるからねぇ」

「いやそうじゃなくて、食事を、抜いて、走って痩せるんですから。今でもそのやり方、この1月に実際やったわけですから」

自分を好きになることが痩せる原動力

「で社会が、肥満推進社会であるのも事実ですけれども、僕の出した結論はこうなんです」

「もうリバウンドを何回も何回もくり返してる人間です。で僕にとってやはりこのダイエットをするとか体型っていうのはですね、単なる体重とか、体型の問題ではないんですよ。生き方の問題なんですよ」

体型を気にするかどうか 生き方の問題

「自分が太ってるときの精神性が嫌いなんです。そしてもうひとつ言えることは、僕は、自分が太っていると、自分の言葉に自信が持てないんですよ。僕の場合には予備校でですね、映像で授業を撮ってますけど、やっぱり太ってるときの授業よくないんですよ。痩せてるときの授業の方がキレがあるんですよ」

「だからこれはみなさんに言ってるんではなくて、僕個人の感想ですけれども、僕はやはり、そういう形で、太っているときの自分があまり好きになれない。そして太っているときの自分の言葉に痩せているときほどの自信と説得力が持てない。だから、たぶん一生ダイエットを続けると思います」

「でしかも僕のダイエットは、何回もリバウンドしてるんですから、やり方として間違ってるんですよ。ほんとに正しいダイエットをすればですね、たぶんある程度で落ちてしまって一定すると。一定になると。でほんとにそういうふうに基礎代謝を上げてってやり方もどうもあるみたいですけど、なかなかそれはできないんで、相変わらずですね、夜抜いて、朝走ってって原始的なやり方をくり返すんです」

「みなさんの場合はおそらく摂食障害とかにはたぶんならないと思いますけれども、えーやはり今日ずっと申し上げてきたように、肥満をめぐる状況ってそう簡単なものではないっていうことだけ、ことは、伝わりましたよね。非常にこの社会自体が背中を押している中で、情報だけは駆けめぐる。なおかつですね、さっき申し上げたようにお金がない方が体重調整がしにくい状況ですよ。それでも、キープするということであれば、今申し上げたように、ストイックな精神、そして、他者との関わりってことの中で一念発起できるかどうかですから。しかもやり方をひとつ間違えれば体を壊す可能性もある。特に女性の場合にはそういう危険性もある。そしたらやはり、専門家、のところでやった方が安全に決まってますよ」

「そういう状況もあるんで、いつ痩せる?今でしょとは言いません。どんな物事でもいいとこ悪いとこっていうのは必ず出てくるんで、だから、もう同んなじことのくり返しになりますけれども、自分自身が、どこに価値観を見いだすかのすべてに尽きると思います」

大切なのは自分の価値観を持つこと

「だから僕みたいになってくれとひと言も言ってないんです。自慢でもないんですよ。でも僕はそういうふうに生きてきたということだけなんで」

「まあそれはお前がナルシストだからだろうと言われたらその面は否定しないです。そういうふうに辛いことをやって、痩せてく自分が好きだったからやっただけなんです。だからみなさんが、そういう自分が好きかどうかっていうのがひとつ、痩せられるかどうかのポイントで、もし今の自分が好きだ。多少こういう(電車の座席)ことで迷惑かけるかもしれないけどほかに迷惑かけてる奴いるじゃないかっていったらその通りなんですよ。ですからそれで、俺はこの体型でいいっていう人に対して僕は痩せろとは一言も言いません」

つづく。

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