ピースフルな《ラ・マルセイエーズ》ならジャンゴ・ラインハルト盤一択

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こんにちは。艶歌シャンソニエ 家元、ヤ:シロちゃんです。

誰に伝わるんだよというなりすましから入ってみました。「少ない根拠でこれ一択」のコーナーです。

あちらではなにやら騒がしいようですけれども、今日は巴里祭でございます。

と、これまた誰が知ってるんだよという越路吹雪リサイタルの間奏MCをパクったわけでございます。

iTunes Storeを検索して出てきた全200トラックあまりを片端からぜんぶ試聴して、探しだしてまいりました。いまこそ手本にすべき、フランス国歌《ラ・マルセイエーズ(La Marseillaise)》の提案です。

結論

結論を先に述べます。ジャンゴ・ラインハルト盤一択であります。

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Django Reinhardt(1910-1953) ca.1946, from commons.wikimedia.org

詳しくはまた後ほど。

「勇ましいものはいつでも滑稽だ」(秀雄小林 1930)

さて、「新興芸術派運動」(1930)で

勇ましいものはいつでも滑稽だ。人間の真実な運動が勇ましかったためしはないのである。

と喝破したのは、かの小林秀雄(1902-1983, 東京帝大仏文科卒) であります。艶歌シャンソニエ(なんだそれ)の不肖ヤ:シロちゃんも秀雄小林のすべらない話にあやかろうと、「勇ましい=滑稽」を常に心に、そして近ごろとみにまた強く、抱いておるわけでございます。

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艶歌「勇ましくないやつ・シルブプレ」

前置きが長くなりました。それでは本日の1曲め、お聞きください:《ラ・マルセイエーズ》

La Marseillaise
French Military Band
¥200

ノンノノノノン。ノンノンノン、今日はそういうのじゃなーい!

ちゃんとしてよちゃんと。

そうそうそう、ちゃんとしたのを持ってきて。

La Marseillaise
Équipe de France FanChants
¥150

っておい、応援ソングのチャントかよ。

ちゃんと違いだろ! わかりにくいわ。

…おい…

…おい、どうすんだよこの空気。こっちも非常事態宣言出すぞコノヤロー。 

ということで非常事態にふさわしい、勇ましくないピースフルな《ラ・マルセイエーズ》を、シルブプレ。

勇ましい背景

フランス国歌の来歴などのあれやこれやは、こちらの一文に丸投げします。

要約すると、何かあればすぐ勇ましくなってしまう定めなわけです。ただちに人体への影響はないにしても、その危険性は知っておくのが吉なのであります。

勇ましすぎて困る

《ラ・マルセイエーズ》がどれほど勇ましくなりやすいかが分かる例をいくつか。まず2トラック続けてどうぞ。

フランス国歌:La Marseillaise
ポリフォン54型”ミカド” & HALL OF HALLS ROKKO
¥150

La Marseillaise
Dennis McCorkle
¥200

ヤバいでしょ?

こんな音でも、こんな感じにやれてしまうわけですから。

言いたいのは、ふだん歯科医院の待合室でBGMになっているような、優美で典雅で愛らしく、歯と歯ぐきにも優しいサウンドであっても、この曲の場合、わずかの油断で勇ましくなってしまうということです。

勇ましすぎてもっと困った

このトラックは、ちょっとショックでした。

La Marseillaise
エディット・ピアフ
¥200

エディット・ピアフですってよ。《愛の讃歌》のピアフですよ。

タモリさんもかつて「エビのピラフ」とパロった、あのピアフですよ。

なんかダメージ受けた。クレジットが嘘だと思いたいほどダメージある。

確かに、確かにね。そう。岩谷時子が手がけた《愛の讃歌》の訳詞はね、それはそれで悪くはないんだけどね、かなり甘口に作ってあるのよ。そうそう。けれどピアフがフランス語で歌う《L’hymne a l’amour》の詞は、日本語よりもっともっと強い女の歌なの。それは知っていたわよ。

ほら。

L’hymne à l’amour
エディット・ピアフ
¥150

ね。

って、ほとんど美輪明宏さんの受け売りなのです。

彼が極力原語に忠実に訳したバージョンもちゃんとあるのです。

愛の讃歌(原語バージョンセリフ付 2013年)
美輪明宏
¥250

それでも、エディット・ピアフ盤《ラ・マルセイエーズ》の勇ましさはちょっとショックだったわ。

シンボルの無味・無意味

でも覚えておいてほしいのは、シンボルに善悪は無いってこと。まずはそこから。ハラケンさんがそう言っていたわ。

え?淡路島に橋かけて高速道路ぶっ通した代議士じゃないわよ。

ハラケン(1907-2004)

ネタが地域限定すぎるのよ。

こっちのハラケンよ。

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【右】ハラケン(b. 1958), 2012 by OpenCU from flickr.com

シンボルに善し悪しなどない。(略)受容力の大小はあるかもしれない。しかしシンボルそのものは空っぽなので善いも悪いもない。もしあるとすればシンボルの潜在力をどう機能させるかという運用における可能性においてである。そして、たとえそこに負のイメージを受容せざるを得ない悲しい来歴があったとしても、再び希望を盛り込もうとする意志がそこに働くなら、受容力の大きなシンボルはそれら全てを受け入れるのである。

という話よ。

出典は、「白地に赤い丸の受容力」 原研哉『白』(2008)p.53よ。

お客さん、眠たいの?


なんだか、キャラが当初からかけ離れてきているのでございます。

結論:最もピースフルなのは、ジャンゴ・ラインハルト盤

本題です。やっとかよ。どうせなら最もピースフルな《ラ・マルセイエーズ》のこれでいきましょう。

La marseillaise
ジャンゴ・ラインハルト
¥150

実にピースに満ちた演奏であります。

ファンサイト「I Love Django’s Music」の情報によると、1946年の録音です(Django’s 1946 January 31 Recording Session)。確認作業でなんか濃すぎるサイト見つけてしまいました。

ジャンゴの「子供たち」3点

200ばかり並んだiTunes Storeでの検索結果の中で、総合的にピース含有率の高い《ラ・マルセイエーズ》は、ギターアレンジでした。

La Marseillaise
Boris Dujmovic
¥150

La marseillaise
Noël Akchoté
¥250

La Marseillaise
Valérie Duchâteau
¥200

楽器の特性もあるでしょうが、ジャンゴ・ラインハルトと彼の五重奏団が開拓した路線の影響を受けているのは間違いないと言えましょう。

ピースなアンセム・4選

ほかにも滑稽でないピースを感じる《ラ・マルセイエーズ》の演奏はいくつかありました。ピックアップしたものを並べておきます。

アコーディオン:

La Marseillaise
Jo Privat
¥200

クラリネット:

La Marseillaise
George Lewis
¥150

サンバ:

La Marseillaise (French Hymn Samba)
The Brazilian Brass Band
¥150

マカロニ・ウエスタン風:

La Marseillaise
Kurt Savoy
¥150

そしてなんだか、リズムをスイングさせたこれらのバージョンにどこか、ジャンゴ盤の風合いを感じるのです。その影響力こそが「一択」として選出した根拠であります。

まとめ

人の言葉をまるパクリしてくり返します。

勇ましいものはいつでも滑稽ざんす。

おフランス帰りのミーもそう思うざんす。

人間の真実な運動が勇ましかったためしはないざんす。

サ・セ・パリ!

サ・セ・パリ
越路吹雪
¥250

Ça c’est Paris!(=それがパリ!)

CA C’EST PARIS
宝塚歌劇団・鳳稀かなめ & 北翔海莉
¥150

シェー!!

(おわり)

2015-11-18_0233

おまけ イヤミのいえ|赤塚不二夫公認サイトこれでいいのだ!!

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