七夕のキラキラネームぶり【確認事項】

こんにちは。名前を研究しています。

この記事では、「七夕」のキラキラネームぶりを確認しておきます。

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安藤広重 名所江戸百景「市中繁栄七夕祭」|ja.wikipedia.orgより

キラキラネーム

キラキラネームが巷間で話題になっています。その字の読み方が「常用平易」を逸脱しているところで、いろいろな人の琴線に触れるものがあるのでしょう。

※ただし「常用平易」は用字法に関する規定です。

キラキラネームについて

この語句を知らない方が当記事にたどり着かれることはないと思いますが、念のため。

「キラキラネーム」についてはこちらの解説が詳しかったです。

常用漢字表の中のキラキラネーム筆頭:七夕

しかし「常用」の名を冠した文化庁の常用漢字表(pdf)にも、キラキラな読み方は存在します。

末尾の「別表」を見てのマイランキングの筆頭は

七夕

です。

いちおう読み方も記しておきましょう。「たなばた」と読みます。

七夕はどうして「たなばた」と読むのか?

図書館でのレファレンス事例を集めたレファレンス協同データベースに、こんな質問があります。

七夕はどうして「たなばた」と読むのか。漢音、呉音、何音なのか。(登録日:2010/02/14)

日本読み

この質問者の方はひとつ勘違いしています。「たなばた」は中国大陸伝来の読み方ではありません。日本生まれです。そういう言い方はないですが、あえて言うなら「日本音」です。

「七」「夕」の字からはどうやっても「たなばた」という読み方は出てきません。

リンク先にいろいろ書いてありポイントは出そろっていると思いますが、全体に散漫な印象もあるので、ここにまとめておきます。

辞書で七夕って引いてみた

広辞苑には、こうありました。

たなばた【棚機・七夕】

7月7日の夜、星を祭る年中行事。

中国伝来の乞巧奠(きこうでん)の風習と日本の神を待つ「たなばたつめ」の信仰が習合したものであろう。

「たなばたつめ」を漢字で書くと「棚機つ女」です。

超要約:「七夕=たなばた」成立史

「七夕」という漢字表記は、中国のものです。「7月(&7日)の夜」という意味です。

これを日本人はいつからか「棚機つ女」と習合させるとともに、「棚機」に由来する「たなばた」と読みだした。

はしょって書けば、そういう流れです。

キラキラネームだ

この流れには、まるで量子跳躍(quantum leap)のような飛躍が見られます。キラキラです。

キラキラネーム「七夕」が誕生しています。

対照群:キラキラしていない韓国語

七夕が中国発祥ならば、伝来の経路とも考えられる朝鮮半島ではどうなのか? そう思って調べてみました。

「七夕」は韓国にもありました。

しかしその読み方は「칠석(chil seog、チルソッ)」です。

韓国語で「7」を칠(チル)というそうですから、読み方として全然キラキラしていません。

参考:チルォルチルソッ(7月七夕)|ソウルナビ

まとめ

七夕でいちばんキラキラしているのは、お星様ではなく、「七夕」という読み方です。

「七夕」の読み方がキラキラしているのは、中国→朝鮮→日本 の経路上、日本だけです。

「漢字はキラキラ読みたい」日本語

わずか一例から帰納させてしまいますが、そこから一般化すると、日本語における次のポリシーも導けます。

漢字はキラキラ読む

つづく予定。

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