「顔が見える野菜。」の「玉木敏明」問題とは、貧困問題である。(イメージの)

こんにちは。何一つまともな裏づけを取らないまま論じる試みです。

プロローグ

眠たーい!

「ナスビくん」a.k.a. 天竺鼠・川原克己(a.2008-)

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顔が見える野菜(マジで)。
※画像は、twitter.com/kawaharakatumi より

ほんと、眠たい話です。

それでも、ただ「眠たーい!」と言い放つだけでは、今回の件で存在が明るみに出た眠たい面々と人間としてのレベルが変わらなくなってしまうので、解決のポイントと具体案を一緒に出しておきます。

「顔が見える野菜。」の「玉木敏明」問題

3月1日~2日にかけてツイッターで勃発した問題に、「顔が見える野菜。」の「玉木敏明」問題があります。

1)勃発

発端は、こちらのツイートのようです。

僕のところへは昨日(3/2)回ってきました。

「へえ。どういうことなんだろうね?」という疑問は生じましたが、これだけで消費者を騙していると判断するのも早計ですし、かといって有力な仮説も見いだせずで、そのままやり過ごしておりました。

付記

元ツイート情報取得のため、上の発信者のTwitter ページhttps://twitter.com/toomanyowls に行ってみたら、なんか思いがけず大ごとになってビビっておられる様子でした。そんなトーンの「その後」ツイートがちらほらと。

2)経過

本日(3/3)になって、複数のルートから問題の経過を述べたページの情報も追って伝わってきました。

たとえば

あたりです。

リンクテキスト中にもあるように、「玉木敏明」さんは、ホクト株式会社の取締役(きのこ生産部長)だそうです。(出所:役員一覧

ホクト(株)の件―顔が見える、世紀末きのこ伝説

あらためて述べておくと、ホクト(株)は「農産物の生産及び生産指導」「農産物の加工及び販売」などを行っている企業です(会社概要「連結事業内容」より抜粋)。

事業規模を大づかみに把握しておくための数字をピックアップしておくと、資本金は55億円、臨時従業員等を含めた連結従業員数は、3,282名です(会社概要より 2013/03/31現在)。

生産拠点らしき名称を冠した、同社の「きのこ生産センター」は合計19か所。本社所在地の長野県を中心に、全9道県で操業されています(事業所一覧より)。

取締役が「顔」で何か問題でも?

そして情報によれば、「きのこ生産部長」である玉木敏明取締役は、全国の「きのこ生産センター」を束ねる統括責任者的な地位にあるわけです。ホクトの生産者の顔として、何の不足がありましょうか。

北斗の掟は俺が守る
アニメ「北斗の拳」(1984-1987)より

ケンシロウのように、玉木さんもそう言ったとか言わないとかいう話もあるわけです。ウソです。盛りました。

分析:「玉木敏明」問題の本質

経過もふまえて、本質的な「真の問題」がどこに潜んでいるのかを考えてみました。

考えてみてわかりました。実はこの「玉木敏明」問題とは、貧困問題なのです。

ここでの本質的問題である「貧困」とは、イメージの貧困です。

すなわち、消費者が

  1. 野菜を含む「農産物」の生産に対して
  2. さらには「農業」に対して

持っているイメージの貧困ぶりをいいます。

貧困が生む不整合

イメージが貧困すぎるため、たかがきのこレベルですら、本件のような格好で生産現場の実態の一端を突きつけられると、貧困層の頭の中はたちまち不具合を起こしショートします。

ほんと、貧しすぎです。

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なお、いま「たかがきのこレベル」と書いたのは、「農産物」「農業」イメージの貧困層は、貧困層であるにもかかわらず

  • きのこ類が、年間を通じて価格が(比較的低いレンジで)安定しているのはいったいなぜなのか?

この問いを一度として考えたことはないのだろうか。そういう趣旨での言い回しです。

こんなもん、スーパー野菜ブラザーズ検定だったら「STAGE 1-1」レベルの設問です。

ほんと、最初のきのこも食えんのか。食えないヤツだ。

眠たーい!

イメージすることの困難さ

しかし自分にだって、想像を絶する「できない」ぶりを発揮するジャンルはあります。同じように、貧困層にとってはきのこレベルでも、まだまだ、おのれの貧しさを乗り越えて、野菜の生産の実態をイメージすることは至難の業であるのかもしれません。

「できない」への想像力を働かせなくてはいけません。

練習問題「顔が見えるきのこ。」

そう思い直して、「顔が見えるきのこ。」の練習問題を作ってみました。前段階として、こちらで考えてみてはどうでしょうか。

<図>
明治 きのこの山 82g×10個

問い:図のきのこを「顔が見えるきのこ。」にするには、生産者の顔をどのように表示するのが適切か。30字以内で答えよ。

※解答例は記事の最後で

眠たーい!

解決手段の提案

問題解決の手段として、販売者・消費者に対し、それぞれ以下を提案します。

無意味にデータベース設計に寄せて述べるなら

  • 販売者は、「生産者レコード生成仕様の公開」を行うこと
  • 消費者は、「『生産者情報データベース』の概念データモデルの再構築」を行うこと

です。

無意味に意味不明な方へ寄せたので、なんのことやらわかりませんね。

平たく述べると、こうなります。

  • 販売者は、「生産者に関する記載情報を、どういう基準で定めているか」を公開しておくことで(Webサイトに掲載しておき、興味ある人のみアクセスできる形で十分です)
  • 消費者は、「生産者の『顔』にはそんなケースもある」とひとつ賢くなることで

両者が歩み寄ればいいと思うのです。

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販売者が、既にそうした情報を公開しているかは、確認していません。続報で「玉木敏明」のからくりを知り、だったらレコード設計上「仕様通り」でしょと、ポンコツ元SEは思ったからです。

一般消費者の貧困な(穏当な表現を使うなら、素朴な)「農業」イメージではなく、ホクトのように、むしろ工業と呼ぶ方が相応しいスタイルの農業であれば、本件の「玉木敏明」のようなケースが当然生じるからです。リレーションも値域も、すべて設計仕様の想定内です。

全部後づけの理屈ですけどね。

眠たーい!

生産者は?

生産者については、この件に関して「現状どおり」でいいです。

本件において明らかに問題だと思われる点は認められず、よって改善のアクションを起こす必要もありません。

まとめ

くり返しますが、「顔が見える野菜。」の「玉木敏明」問題とは、貧困問題です。最大の問題は、一般消費者にはびこる「イメージの貧困」です。

その貧困とはすなわち、関連ツイートのいくつかに象徴的に表れている、消費者の「農産物」「農業」イメージの貧しさです。

それらをサンプルにして導出できる「一般消費者全体」という母集団の一大的な特徴が、まさに菌類の胞子のごとくしぶとい「農産物・農業イメージ貧困層」の存在なのであります。

「生産者データ」のパターンを洗い出しきれない「農業イメージ貧困層」

お遊びとしての想像上のシミュレーションですが、農産物・農業イメージ貧困層に、この「生産者情報表示データベース」のレコード設計をやらせてみると、悲惨な結果になることは容易に予想できます。

ろくなリサーチもユーザーヒアリングも行わず、その結果、農産物・農業イメージの貧困を引き継いだ「生産者」イメージのまま設計し、おかしなポンコツができあがること必至です。ユーザーにとっては、顔を見せたいのに一向に誠実なありのままを見せられない「顔が見えないシステム」になりそうです。

問題解決に向けての最大のリソース配分ポイントは「貧困層の無知」

本件の事実関係がある程度判明した段階ですら、前述のまとめページ上では「しっくりこない」的な煮え切らないトーンのツイートが散見されることから、この「農産物」「農業」イメージ貧困問題の解消までの道のりの困難さが予想されます。

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「玉木敏明」問題の現状に対しては、貧困層の内外から「誤解を招く」という声が出ています。それによって何を主張したいのかまでは量りかねますが、その誤解はおのれの(または当人の)無知によるのだから、対処すべきポイントは何よりもその無知であるはずです。

殊にこの問題については、生産者・販売者が、イメージの貧しい消費者に合わせたレベルにまで下りてくることはありません。引きつづき、相対的に高いレベルの「顔」を見せ続けておけばいいです。

イメージ貧困層との想定問答集

簡易なものですが、想定問答集を作ってみました。

「農産物・農業イメージ貧困層」である消費者から次のような声が出たら、生産者・販売者は、こう言い返せばいいです。

  • 取締役って生産者なの?
    Ans. はい。生産者じゃないの?
  • でも、現場にいない取締役を「顔」にするのは変では?
    Ans. いいえ。何が変? 事業の責任を負う立場に就く人のほかに、誰がふさわしいわけ?
  • それでも「顔」というのは違う気がする
    Ans. 違わない。あんたが無知なだけ。
  • 騙された気になる
    Ans. 本当の問題は、そんなあんたの「生産者」のイメージが貧しいこと。
  • 上から目線だ
    Ans.  なぜにそんな「下から目線」なの?

置かれた立場上難しいのなら、言ってください。代わりに僕が言っておきます。

ただし有料です。お金ください。

*** 「顔が見える」練習問題 解答例 ***

たとえばこんな感じ。(10字+↓)

明治製菓 小つぶカールうすあじ 14g×10個

眠たーい!

コメント

  1. ああ より:

    イメージが貧困とかそんな問題ではない。言葉の厳密な定義を知らないだけ。
    また、同じ言葉でも使用される分野で意味が変わってくることもある。
    一般人は野菜の生産者と言われれば、お百姓さんのことを思い浮かべる。
    なぜ売り手がわざわざ顔を見せているのか。消費者の信頼性を得て買ってもらいたいからである。消費者に誤解させて信頼を失っているようではマーケティング側の「イメージが貧困」であると言わざるをえない。

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